個々人によって性格が異なるのは当然ですが、当社の取扱い案件中、お客様からの評判・評価が一番高いのがネパール人です。当社取扱いネパール人総数約800人弱ぐらいのうち、クレームとなったのは今までたったの4人しかいません。

ネパール人は、国民性として“俺が俺が”と自己主張が強いタイプは少なく、「素直で、真面目で、協調性が高い」タイプが多いように見受けられます。
以前はベトナム人なども提案していましたが、上記の理由により昨今はネパール人中心にシフトしています。

技術人文国際ビザの候補者は下記2つのグループに分かれ、それぞれ日本語能力が異なります。

日本国内にある日本語学校を経て、専門学校または大学を卒業したグループ。

  • 長所
    当然、日本の生活に慣れており、また日本語の会話能力も最低でもN3、多くはN2レベルです。
    このグループの人達は、ホテル内の幅広い業務をこなしていくことが出来ます。ある程度習熟した後は、フロント業務も出来るようになります。
  • 短所
    このグループは大都市圏の仕事にしか興味を示さない場合が多く、給与水準も高いものを要求します。また、このグループは人気が高く、候補者がいると奪い合いになりますのであまり数は出てきません。

現地の大学を卒業し、現地の日本語学校で日本語の勉強をしてきたグループ。

  • 長所
    候補者がたくさんいます。日本中どこでもあまり場所にこだわりません。
  • 短所
    日本在住経験者グループと比べると日本語レベルは明らかに落ちます。
    通常、N4程度の日本語力しかありませんので、配属先はそれほど会話力を要求されない部署に限られます。

ネパール人、スリランカ人の候補者の大半は、母国の学校で英語で授業を受けています。従い、ほとんどの候補者はフィリピン人程度の英語力を持っています(両方のグループとも)。

昨今インバウンドのお客様がどこも激増して、英語が話せるスタッフが必要とされています。ネパール人スタッフ等にインバウンド客対応を任せているホテル旅館様もたくさんあります。
彼らは中国語は話せません。

宗教的信念はもちろん尊重すべきですが、業務に差しさわりが出る場合は、企業にとっては困ってしまうケースもあります。
当社に寄せられる相談の中では、①忌避すべき食べ物の存在、②お祈りの時間・場所の確保の2つが該当します。

ネパール人は国民の多くがヒンズー教、残りが仏教という混合の構成になっています。スリランカ人は約7割が仏教、2割弱がヒンズー教の割合です。
食べ物に関しては、仏教の場合はこれという制約は存在しませんが、ヒンズー教は牛肉を食べないという規則があります。

来日しているネパール人・スリランカ人のヒンズー教徒たちは、国外では牛肉を食べることにしている、もしくは食べなくても調理・触ることは問題ない、というスタンスです。
ですので、業務上問題になることはありません。

お祈りに関しては、ネパール人、スリランカ人両方ともに、特に決まった時間に行うことはありません。

ざっくりですが、候補者の男女比は、7:3もしくは6:4で男性の候補者の方が多いです。